農機具のミニチュアに注目が集まる背景

農機具1

農機具といえば、トラクターやコンバイン、耕運機などを思い浮かべる人も多いかもしれません。空前のミニチュアブームが起こっている日本では、ミニチュアで農機具を紹介するなどの動きも見られます。代かきや畔塗り、ローターなどの少しコアな農機具も登場するなど農業への関心が増していることも理解できます。

詳細について見てみましょう。

日本の技術が海外に

農機具のミニチュアの人気が盛り上がりを見せているのは、それだけ関心が高まっているからといえるでしょう。

元来、農機具といえば日本の基幹産業である農業をする上ではなくてはならないモノとして注目されてきました。しかしながら、時代の進化に取り残される形で徐々に関心が薄れていったというのが現実といえます。そして、また近年になってから話題の中心としても取り上げられる機会も増えているのです。

このような流れを作っているのは、日本が惜しみなく技術提供や資金援助を行った国々の発展が著しいということがいえるのではないでしょうか。日本に対する敬意という意味合いもあるかもしれませんが、それ以上に日本を追い越したいという野心や挑戦の志が見られるのも最近になっての動向です。

具体的に日本の技術が大きく浸透している国として有名なのが、東南アジアの国々です。東南アジアにはかねてから親日国が多く、古くから友好関係を築き上げてきた実績があります。例えば、ミャンマーもそのうちの一つとして知られます。

ミャンマーでは、農業が国家を支える基幹産業として確立されてきました。日本がその発展に大きく技術と資本を投入したことは事実ですが、その役割を担っているのは国家だけではなく、NPO法人などが自らの運営費を投じて日本の農業を現地スタッフに教え込んでいるのが実態といえます。

自国に合った農業スタイルの確立が目標

これまでにも日本のNPO法人が海外に出向いて、多くの技術提供をしてきたことは有名です。その目的は、あくまでも日本の優れた技術やスキル、ノウハウを新興国などに提供するということです。ビジネスや営利を度外視して行われるというのも特徴的といえるかもしれません。

ミャンマーに対して行われた農業の育成でも、大前提としてミャンマーが日本の技術を受け入れる体制ができていることが必要でした。それはすなわち、農業に適した国民性であるかどうかも含めてのこととなります。日本の国民性ともいえるのが、コツコツと努力を積み上げていくようなことです。

日本人にとってみれば、当たり前と思うかもしれませんが、外国にそのまま通用するかどうかはわかりません。海外への技術供与をする際には、国民性を見抜くことも重要といえるでしょう。海外に農業指導を行う際に、先ず最初に取りかかることとして現地のリーダーを任命することが挙げられます。

「日本人がなってしまえば?」という考えを持つ人もいるかもしれませんが、それでは将来的にも良くないといわざるを得ません。日本人がリーダーとして取り仕切ることになれば、全体への理解の浸透も早まるという効果が期待できますが、それでは将来的に安定した農業国としての独り立ちという意味では十分とはいえません。

目指すのは日本が提供した技術を糧に、その地に合った農業を自分たちの手で確立することです。

昔懐かしいミニチュアも

農機具11

東南アジアの新興国を中心にした日本の農業の技術供与が続いていますが、一方、日本では農機具のミニチュア人気が盛り上がりを見せるという動きが見られます。トラクターやコンバイン、耕運機などと誰でも知っているようなミニチュアを中心にミニチュアマーケットでも今までにはなかったような動きが見られるとして注目を集めています。

ミニチュアといえば、従前のイメージとして、ウルトラマンなどのヒーローものや食べ物、お菓子などが思い浮かぶのではないでしょうか。そんな中、ミニチュアとして農機具が頻繫に取り上げられるようになったのも、新たな動きといえます。

ミニチュアに取り上げられるほどメジャーになったなどと好意的にとらえる人も少なくありません。トラクターやコンバインなどのような、知名度が高いミニチュアが登場するのは、ある程度理解ができますが、代かきや畔塗り、ローターなどの比較的珍しい農機具までもがミニチュアとして登場するなどの動きも見られており、農業従事者の間でも話題となっています。

特筆すべきは、足ふみ脱穀機や洗い桶、かいだしなどの昔懐かしい農機具もミニチュアとして再現されている点です。

若い世代にとっては、初めてみることで関心を持つことになり、農業経験を持つ高齢者にとっては懐かしさを感じることになります。

農機具の電動化は必要なこと

先ずは土を耕すことから

農機具7

ミニチュア人気も起こるほどの人気を見せる農機具ですが、農機具を使うことを覚えることも農業を広めていく上では欠かせないことといえるのではないでしょうか。ミャンマーなどの海外での農業の普及活動においても、農機具の正しい使い方を伝授することも難しい作業であったことはいうまでもありません。

ただでさえ日本語が通用しない海外での取り組みであることを考慮すれば、容易に推測できます。東南アジアの新興国に農業を浸透させていく際に心がけたのは、できるだけ農機具もシンプルなものから使い方をマスターしていくということです。

いきなり、トラクターやコンバインなどの先進的な重機をレクチャーするのではなく、初めはスコップや鍬などを使って土を耕すことから教え込んだのです。


海外に活路を見いだす

海外への農業の技術供与を進めていく中でも、ミニチュアを有効活用する動きも見られます。

ミニチュアを使ってあれこれと指導する方が理解しやすいという効果が期待できることも事実といえるでしょう。

あるいは、自らのイメージでミニチュアを作ってみるというのも面白い方法かもしれません。大切なのは、どのようにして農業を広めていくかということではないでしょうか。日本では残念ながら、若者の農業離れが見られており、深刻化の様相を呈しています。

その流れは人口減少社会とあいまった形で進んでおり、一刻の予断を許さない状況が続きます。そんな中、外国人に活路を見いだそうとするのは至って自然の流れといえます。そこでも、ミニチュアが一役買ってくれるのも不思議な巡り合わせかもしれません。